銀行の花形部署を淡々と紹介していく!|現役銀行員のリアル解説

銀行員を極めたい

銀行に入行したばかりの新人銀行員の皆さん

銀行には、誰もが憧れる花形部署というものが存在します。この花形部署は、銀行内で最も注目され、評価が高いエリートたちが集まる場所。

この記事では

  • 銀行の王道の花形部署
  • 近頃、注目されている部署
  • 花形部署ごとの特徴・魅力
  • 花形部署に配属される方法

の4点について、現役銀行員の視点からリアルに解説します。

あなたもが将来、花形部署に配属になったとき面食らわないよう、花形部署の実態を確認しておきましょう!

銀行の花形部署ランキング

早速、本題の銀行の花形部署ランキングを紹介します。

ここで紹介する5つの部署は、いつの時代も銀行内で王道中の王道と言われる花形部署です。まずは、具体的な部署名を確認しましょう。

  1. 経営企画部門
    部署名:総合企画部(横浜銀行・福岡銀行など)、経営企画部(千葉銀行・常陽銀行など)、企画総務部(池田泉州銀行)
  2. 人事部門
    部署名:人事部(福岡銀行・常陽銀行・紀陽銀行など)、人財部や人財〇〇部(横浜銀行・千葉銀行など)
  3. 営業統括部門
    部署名:営業統括部(福岡銀行・山陰合同銀行・四国銀行など)、営業戦略部(横浜銀行・岩手銀行など)、営業企画部(常陽銀行・北海道銀行など)
  4. 法人営業部門
    部署名:法人営業部(千葉銀行)、ソリューション営業部(横浜銀行など)、コンサルティング営業部(北海道銀行)など様々
  5. 秘書部門
    部署名:秘書室(千葉銀行・福岡銀行・北海道銀行など)、経営企画部門の中の1部門としている銀行も多数。

花形部署として官公庁出向や労働組合への出向を挙げるサイトもあります。しかし、これらは、優秀ではあるが5つの花形部署への選出に漏れた方が配属を命じられることが多いです。

真の花形部署は、経営企画・人事・営業統括・法人営業・秘書の5つ。これは日本の銀行におけるスタンダードです。

花形部署それぞれの特徴と魅力はコチラをご覧ください。

近頃、注目されている部署

王道5つの部署とは別に、時代の流れとともに注目が集まっている部署があります。

注目の4つの部署を紹介します!

  1. デジタル部門
    DX推進への取組みが進む中、銀行でもデジタル部門の重要性が増しています。優秀な人材がデジタル部門に配属になり、デジタル部門長が役員になったりと、銀行の中で注目される部署になっています。
  2. 地域創生部門
    地方銀行の発展は、地域経済の活性化とともにあります。したがって、地方創生が叫ばれた2010年代後半から、各銀行は地域創生に関わる部署を新設し、人材を集約しています。
  3. マーケティング
    DX化の推進とともに注目されているのがマーケティング部門。データを活用した顧客理解の深化やサービスの拡充、デジタルチャネルの活用など今までない業務を担える若く優秀な人材が集まっています。
  4. 銀行業高度化等会社
    2021年の銀行法改正により、銀行業高度化等会社の設立が認められました。これを受けて先進的な銀行では、農業などの一次産業や広告ビジネスなど新規事業会社を設立。この銀行肝いりの新設会社への出向も花形コースと言えます。

花形部署ごとの特徴・魅力

銀行の不動の花形部署TOP5は、

  1. 経営企画部門
  2. 人事部門
  3. 営業統括部門
  4. 法人営業部門
  5. 秘書部門

それぞれの部署の仕事や特徴、そして魅力を紹介します。

花形部署の特徴を知ることで、これらの部署が花形と呼ばれる理由も分かります。

経営企画部門

経営企画部門は、キングオブ花形部署。銀行の中枢ど真ん中の最強部署です。

経営企画部門の役割は、銀行の中長期的な経営方針を策定するとともに、決定した方針を他の部署や営業店に指示・実行させるような内容です。

具体的には

  • 頭取など経営陣とのコミュニケーション
  • 経営方針や中期経営計画の策定
  • 銀行全体の総合予算計画
  • ALM(Asset Liability Management)
  • マーケット調査
  • 新規事業の開発
  • 金融当局対応
  • 持ち株会社や関連会社との調整

など銀行経営にとって重要な業務ばかりです。

銀行によっては、広報や総務なども担っていることもあります。

経営企画部の魅力は、銀行の将来像を形作る重要な役割を果たすこと。したがって、経営層と直接関われる点も貴重な経験になります。

この部署で働くことが決まった人は、戦略的思考能力、分析力、コミュニケーション能力が極めて高いというお墨付きを得たようなもの。

経営企画部門でさらに能力に磨きをかければ、キャリアアップにつながること間違いなしです!

人事部門

銀行に限らず、企業内で絶対的権力を持つのが人事部門。

なぜなら、人事部門は企業の重要な経営資源である「人材」を掌握する部署だからです。

人事部門の主な仕事は、

  • 人材の獲得(新卒・中途採用)
  • 従業員の育成と評価
  • 人員配置(人事異動)
  • 福利厚生の運営
  • ダイバーシティへの取組み

など『人』に関連することは全て人事部門の掌の上で行われます。

「行員そのものが商品」と言われる銀行において、人材を管理する仕事が人事部門の魅力。

人事部門で働く意義とは、行員の能力を最大限に引き出すための育成と適切な人材配置を通じて、組織全体のパフォーマンス向上させること。

また、ある程度の職位までの人事異動を思うがままにできる点からも、人事部門がいかに特別な存在であるかが分かります。

営業統括部門

営業統括部門は、営利企業である銀行の営業全体を統括する重要な花形部門。

営業店で優秀な営業成績をおさめてきた人が集まる部署であることから、熱気に包まれたイケイケドンドンな部門です。

営業戦略に関する業務を担っており、

  • 営業方針の策定
  • 金融商品の企画・開発
  • 業績表彰の管理
  • 総合予算の実行・管理
  • 営業人員計画
  • 営業チャネルの運営
  • 苦情・トラブル対応

など極めて多岐にわたる業務を行います。

したがって、どの銀行も営業統括部門の人員は非常に多く、大所帯となっています。

営業統括部門の魅力は、自分の仕事が多くのお客様に影響を与えられること

営業店では自分の担当先だけしか貢献できません。

一方、営業統括部門の仕事は「お客様にどのような価値を提供すべきか?」を考え、その結果として、多くのお客様に価値提供できる枠組みを作ることができる醍醐味ある仕事です!

法人営業部門

法人営業部門は、銀行の収益の中核を担う花形部署。

大きく分けると

  • 大企業などホールセール部門
  • 国外企業などの国際営業部門
  • ストファイ・M&Aなど専門ソリューション部門

に分けられます。

特に、銀行の法人向けサービスについては、これまでのファイナンス(融資)だけでは差別化しにくくなっており、いかに付加価値が高いソリューションを提供できるかで各銀行がしのぎを削っています。

今後、銀行が生き残りをかけて、優秀な人材を集める部門の一つが法人営業部門です。

秘書部門

銀行には極めて多くの部署があります。

その中でも、経営トップに最もそばに位置するのが秘書部門です。

銀行によっては、秘書部門の人選は頭取の専決としている銀行もあるくらい、秘書部門は選ばれし者しか配属されません。

ここまで5つの花形部署を紹介しましたが、同じ花形部署とはいえ、行内での位置付けは異なります。

  • 経営企画部門や人事部門は官僚
  • 営業統括部門や法人営業部門は武士
  • そして、秘書部門が公家様

といったイメージが最もしっくりくるのではないでしょうか。

ということで、興味ある花形部署は見つかった人のため、最後に『花形部署に配属される方法』を簡単に紹介します!

花形部署に配属される方法

銀行には、「出世コース間違いなし」あるいは「皆から羨望の眼差しで見られる」ような花形部署があります。

そんな花形部署に配属されるために必要なことを箇条書きで紹介していきます。

大前提は、仕事がデキるだけではダメということです。他に何が必要なのか、以下をご覧ください!

花形部署に配属される方法
  • 花形部署への異動を希望せよ
    まず行うべきは意思表示。「花形部署にいきたい」としっかり主張せよ!
  • 行内ネットワークを重視せよ
    行内に味方が多い方がいいに決まってる。特に、人事権を握る直属上司や支店長には意地でも気に入られよう!
  • 社内政治を知っておくべし
    ある程度、上位の層の人事は社内政治で決まるもの。「人事への影響力がある人」や「その権力者の派閥の人」は少なくとも把握すべし!
  • 限界突破するくらい仕事・自己研鑽
    トップを取らなくてもいい。とにかく自分の能力・体力・知力の限界を突破するくらい働き、自己研鑽することが最重要。その努力、絶対に誰かが見ています!

まとめ

まとめ

銀行には、5つの花形部署があります。

  1. 経営企画部門
  2. 人事部門
  3. 営業統括部門
  4. 法人営業部門
  5. 秘書部門

それぞれの部門の役割や求められるスキルは全く異なります。

あなたの強みを活かせる花形部署がどこなのか?

この点をしっかり考えつつ、いつか花形部署に配属されるよう

  • 花形部署への異動を希望せよ
  • 行内ネットワークを重視せよ
  • 社内政治を知っておくべし
  • 限界突破するくらい仕事・自己研鑽

といった4点に取り組みましょう!

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