同じデザインのキャッシュカードの見分けがつくようにシールを貼る人がいます。
この方法。現役銀行員からすると、
キャッシュカードにシールを貼るとき、絶対にやってはいけない貼り方があります!
と注意したくなります。
この記事では、
の2点を解説していきます。
キャッシュカードの見分けがつくようにしたい人、キャッシュカードをシールで装飾したい人は是非ご覧ください!
キャッシュカードにシールを貼るときの注意点
昨今の技術進歩のおかげで、シールを貼ったキャッシュカードを入れたくらいでATMが止まることは少なくなりました。
しかし、『シールの種類』『シールを貼る場所』『シールの貼り方』によっては、ATM内でキャッシュカードがつまって、キャッシュカードが戻ってこなくなるケースもあります。
このような事態を避けるため
キャッシュカードにシールを貼るとき、絶対やってはいけない6つのこと
- 分厚いシールはNG
- 磁気テープもNG
- 磁気ストライプに貼らない
- ICチップに貼らない
- シールを重ねて貼らない
- キャッシュカードに巻くように貼らない
詳しく解説していきます!
分厚いシールはNG
日本のATMで使えるキャッシュカードは、完全に規格化されています。
キャッシュカードは一般的に幅85.60 mm、高さ53.98 mm、厚さ0.76 mmサイズのプラスチック製で、これはISO (ISO/IEC 7810) やJIS (JIS X 6301) によって規定されているカードサイズである。(Wikipediaより)
以上のように、キャッシュカードは縦幅・横幅そして厚さまでが、0.01mm単位で規格化されており、これを満たさないカードでの取引は保証されません。
もしも、キャッシュカードに厚めのシールを貼ってしまうと、厚さが0.76mmを超えてしまい、ATMでエラーとなる可能性があります。
磁気テープもNG
これを貼ろうと思う人は少ないと思いますが、磁気テープをキャッシュカードに貼ってはいけません。
磁気テープとは、肩こりの改善など医療用などに使われるシールのこと。
このテープをキャッシュカードに貼った状態でATMに入れると、キャッシュカードの磁気ストライプが正常に動かなくなり、エラーが発生して取引できません。
絶対に、キャッシュカードに磁気テープを貼ってはいけません。
逆に、磁力を遮断する磁気遮断シールも貼ってはいけません。
磁気ストライプに貼ってはいけない
キャッシュカードには、その機能を発するために大切な部分が2箇所あります。
その一つが磁気ストライプの部分です。
(下の画像の赤い矢印)
ATMがこの磁気ストライプ部分を読み取ることで、キャッシュカードでの取引が始まります。
したがって、どんなシールであっても、磁気ストライプに貼ってはいけません!
ICチップに貼るのもNG
キャッシュカードの大事な部分の2つ目が、ICチップ部分です。
ICチップは下の画像のような金色の部分です。
磁気ストライプ同様、ATMはICチップを読み込むことでキャッシュカード情報を認識し、取引をスタートさせます。
ICチップにシールを貼ってはいけません。
ICチップは磁気ストライプよりもセキュリティ高く情報を保持できるものです!
シールを重ねて貼らない
話しはガラリと変わり、次はシールの貼り方に関する注意点。
一つは、シールを重ねて貼ってはいけないこと。
理由は簡単で、シールを重ねて貼るとキャッシュカードが厚くなり、規格外のカードと見なされ取引エラーになる恐れがあるからです。
シールを重ねて貼ることは、ぶ厚いシールを貼ることと同じですね!
カードに巻くようにシールを貼らない
シールの貼り方の注意点。
2つ目も、規格外のカードになってしまう『カードに巻くようにシールを貼る』のはダメということです。
カードに巻きつけるようにシールを貼ると、キャッシュカード規格である幅85.60 mm・高さ53.98 mmを逸脱し、ATMで取引エラーになってしまいます。
巻いてなくても、キャッシュカードの券面から、はみ出すようにシールを貼ってはいけません!
シールを貼る以外のキャッシュカードを見分ける方法
キャッシュカードを見分けるためシールを貼るときには、6つの注意点がありました。
しかし、そもそもカードを見分ける方法は、シールを貼る方法だけなのか?
銀行員を長くやる中で、キャッシュカードを見分ける様々な方法を見てきました。その中でも、見分けやすく、かつ安心してカードを使える方法を紹介していきます。
油性ペンで書く
最も安全かつ効果的な方法が、油性ペンで文字を書く方法です。
同じデザインのキャッシュカードを、用途ごとに使い分けるとしたら
- 片方には『生活費』
- もう片方に『お小遣い用』
といった具合に、油性ペンで書いてあげれば、見分けがつきやすいです。
唯一注意すべきは、磁気ストライプとICチップ上に文字を書かないことくらいです。
ケースに入れ分ける
『キャッシュカード ケース』でネット検索すると、キャッシュカードを入れるケースがたくさん出てきます。
その中で、お気に入りのケースをいくつか購入してカードを入れ分けるのも良い方法です。
ちなみに、お金の管理をしっかりしているお客様は、キャッシュカードの入れ物を使い分ける傾向が強いと感じます。
おそらく『普段使い用のキャッシュカード』と『貯蓄用のキャッシュカード』を使い分けているので、お金が貯まっていくものと考えられます。
保管方法を変える
シンプルに、普段使いのキャッシュカードは持ち歩く、普段使いしないカードは家に置いておくという管理方法も十分に効果があります。
そもそもの話ですが、キャッシュカードを常に持ち歩く必要はあまりありません。(下の記事をご参照ください)
同じデザインのキャッシュカードが一つの財布の中にあるから、見分けがつきにくい。
であれば、片方は家の中など別の場所に保管していればよいという話しです。
キャッシュカード再発行
究極の対処策は、キャッシュカードを再発行することです。
銀行にもよりますが、キャッシュカードには複数のデザインがあります。
したがって、手数料が1,000円ほどかかりますが、手元のカードとは別デザインのカードを再発行すれば、見分けは簡単につくようになります。
銀行業界で、キャッシュカードのデザインの話になると、必ず名前が挙がるのが群馬銀行。
キャッシュカードのデザイン種類。その数、なんと70種類!
群馬銀行に口座を持っている人は、キャッシュカードの使い分けで悩まないかもしれませんね!
まとめ
キャッシュカードにシールを貼るときは
- 分厚いシールを貼らない
- 磁気テープも貼らない
- 磁気ストライプに貼らない
- ICチップに貼らない
- シールを重ねて貼らない
- キャッシュカードに巻くように貼らない
の6点に注意しましょう!
シールを貼って、自分独自のキャッシュカードを作るのもいいですが、カードの見分けがつくようにする最もよい方法は、違うデザインのキャッシュカードを再発行すること。