預金通帳の捨て方・タイミング・捨てた後|現役行員が教える通帳処分ノウハウ

預金とATM
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「古い通帳、勝手に捨てていいの?」「銀行に返すべき?」と迷っていませんか?

結論を申しますと、預金通帳は自分で捨てて全く問題ありません。ただし、捨てたあとで困らないよう以下の内容を知っておくことが大切です。

  • 捨てるタイミング
  • 捨てるときの注意点
  • 間違って捨てた時の対処法

この記事では勤続19年の現役銀行員が、預金通帳の安全な捨て方捨てた後に困った時の救済策を分かりやすく解説します。通帳を捨てることを躊躇している方は、この記事を読んで安心して通帳を断捨離しましょう!

預金通帳を捨てる前に知っておくべきこと

給与振込や電気代の引落しなど取引履歴が記録されている預金通帳。まずは、捨てる前に知っておくべき預金通帳の基本から解説します。

  1. 預金通帳の所有権
  2. ページがいっぱいになった時の取扱い
  3. 預金通帳を捨てるタイミング

預金通帳の所有権

通帳を捨てる前に気になるのが「この通帳、銀行に言わず勝手に捨ててもよいのか?」。この疑問を紐解くためには、預金通帳の所有権について知る必要があります。

まず結論から申しますと、預金通帳の所有権は銀行ではなく口座名義人にあります。

したがって、口座名義人であるあなたが預金通帳を捨てるにあたっては、銀行からの許可不要・相談も連絡も行わず捨てても全く問題ありません。

預金通帳でできること

所有権は口座名義人にある預金通帳で何ができるのか?箇条書きで紹介します。

  • 取引履歴の確認: 最新残高や過去の取引履歴などを確認できます。
  • 口座番号の確認: 口座番号を手っ取り早く知りたい時は通帳で確認可能です。
  • 入金・出金など: 銀行窓口で入出金取引や振込みができます。

その他にも「勤務先から通帳の写しを求められる」など、意外と通帳の登場シーンは多くあります。詳しくは記事「キャッシュカードと通帳の違い」をご覧ください。

預金通帳を捨てるタイミング

通帳を捨てるタイミングについては、給与所得者と個人事業主で推奨される時期が異なります。

給与所得者の場合、通帳を捨てるタイミングは持ち主次第です。

一方、個人事業主の場合は5年〜7年を経過した後の廃棄が推奨されます。この根拠は、以下の国税局の取り決めによるものです。

  • 前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円超の方は、その業務に係る現金預金取引等関係書類を5年間保存する必要があります。
  • 収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)の保存期間:7年
国税局「個人で事業を行っている方の記帳・帳簿等の保存について」

預金取引等関連書類が5年保存、事業に係る帳簿が7年というルールですので、安全を期して最長の7年保管すれば万全です。

無論、先にお伝えした給与所得者も、もし相続などで「近親者からの大口入金」の証明を税務署から求められる可能性があるなら、念のため数年分は保管しておくのが賢明です。

預金通帳の捨て方は状況によって異なる!

ここからは、主に給与所得者が通帳を捨てる際の判断基準、そして実際の捨て方について詳しく解説します。捨てるか否かの判断は大きく以下3パターンに分かれます。

  • 預金口座を解約済み
  • 解約してないが絶対使わない預金口座
  • 解約してないが古い通帳があるとき

状況1. 預金口座を解約済み

すでに預金口座そのものを解約しているなら、その通帳にはもはや用はありません。個人事業主の7年ルールに該当しないなら、いつでもそのまま処分してOKです。

皆さんが最も知りたい「通帳の捨て方」は以下のとおりです。実際の写真と一緒にご覧ください。

そのまま捨てるのはNG

預金通帳は個人情報の塊です。そのまま捨てることだけは絶対に避けましょう。

ハサミで刻む場所

個人情報が分からなくするため、ハサミを使って刻んで捨てるのが基本。刻むべき場所は、氏名や口座番号など「個人情報」と「磁気ストライプ」です。

氏名欄や口座番号
通帳裏面の磁気ストライプ

どのくらい刻むか?

以下の画像を参考にできる限り細かく刻みましょう。結構バラバラになっていますが、かかった時間は数分です。

状況2. 解約してないが絶対使わない

解約せずに何となく持っている預金口座がある人は要注意。このまま通帳を捨てると、その預金口座の存在を忘れてしまいます。この「預金口座の存在を忘れる」というのが大きなリスクです。

2026年現在、多くの銀行が数年間利用がない口座に対する手数料(未利用口座手数料)を導入しています。もし通帳を捨ててしまい、その預金口座の存在も忘れていると、いつぞやのタイミングから数千円の手数料を徴収。そして最終的には強制解約をされるという事態になります。

今後も使う予定のない預金口座については、銀行窓口で解約手続きを行った上で、預金通帳を処分するのが正しい対処方法です。

状況3. 解約してないが古い通帳を処分したい

今もメイン口座として使っている預金口座の「繰越済みの古い通帳」を捨てたい場合。これは、個人事業主の7年ルールに該当しないならいつ処分しても問題ありません。

この点について現役銀行員の目線、また1人の家庭人の目線で申しますと、今後見返す可能性がない古い通帳は邪魔なだけなので迷わず捨ててよい、と考えています。

  • 古い通帳で収納スペースが埋まる
  • 古い通帳を盗まれるかもしれない
  • どの通帳が最新か分からなくなる
  • 誰の通帳か分からなくなる
  • 過去の取引内容で家族と揉める

以上のような事態を考えると、早めに捨てる判断はアリ。むしろ大アリです。

それでも捨てるのが不安な人は、捨てる前にスマホなど写真を撮っておけば何ら問題はないでしょう。


【処分後】預金通帳を捨てた後の悩み

勢いで捨てたけど困ったことが起きた人のために、捨てた後の「もしも」に対する解決策をまとめました。

悩み1. 解約していない通帳を捨てた

解約してない預金口座の通帳を捨ててしまった場合は、通帳の再発行で対処可能です。

銀行窓口に行って一言「通帳の再発行をお願いします」と伝えるだけでOKです。注意点は以下のとおりです。

  • 運転免許証などの本人確認書類と届出印が必要
  • 「紛失か盗難か?」など簡単な質疑応答がある
  • 1,000円程度の再発行手数料がかかる

通帳はその場で発行されるので、手続きが終わるまで少し待ちましょう。

悩み2. 捨てた通帳の残高を確認したい

相続手続きや確定申告などで既に捨てた通帳に書かれている残高を把握したい場合は、銀行で確認することが可能です。

銀行は法律で、取引履歴を7年間保存することが義務付けられています。

金融機関等は、取引記録を当該取引の行われた日から七年間保存しなければならない。

金融庁

が、現実には7年を超える過去10年の取引履歴が保存されています。解約・通帳廃棄どのような状況でも銀行のコンピュータ内には過去10年間の取引履歴があります。

銀行窓口で「〇年前の3月末の預金残高を教えてください」と頼めば、本人確認などの手続きの後で教えてもらえます。

もし税務署などに残高の証明書を提出する必要がある場合でも、その旨を伝えれば銀行が準備してくれます。数百円ほど手数料がかかる点だけはご留意ください。

悩み3. 捨てた預金通帳を復活させたい

既に紹介したとおり、通帳の再発行は可能です。

が、再発行される通帳は最新の取引履歴から始まる通帳であり、捨ててしまった過去の明細が印字された通帳は発行不可能です。

「昔の残高を把握するために通帳を再発行したい」という人は、再発行ではなく、悩み2「残高の確認」で対処しましょう!

悩み4. 捨てた預金通帳を悪用されない?

「捨てた通帳を盗まれて、勝手にお金を引き出されないか…」という不安。これについては、ハサミで個人情報部分や磁気ストライプを切り刻んでいれば心配不要です(方法はコチラ)。

そもそも窓口でお金を引き出すには通帳と届出印が、ATMでは暗証番号が必要です。万が一、通帳を盗まれたとしてもお金を奪われるリスクはほぼゼロです。

まとめ

まとめ

預金通帳を捨てる際には銀行への連絡は不要、捨てる捨てないはあなた次第。

ポイントをおさらいすると以下のとおりです。

  • 銀行への返却は不要。
  • 個人事業主の場合、7年間は保存が必要。
  • 個人事業主でなければ、
    • 解約済みの口座は捨ててOK
    • 捨てる際は個人情報部分と磁気ストライプを刻む
    • 未解約口座は未利用口座手数料に要注意
  • もし誤って捨てた場合は再発行を依頼。
  • 捨てた通帳の残高を知りたい時は銀行に問合せ。

お金のことが書かれている通帳を捨てることに抵抗があるかもしれません。しかし、今はデジタル化が進み、そもそも通帳がない口座(web口座)が主流になっています。

もしかしたら、紙の通帳が珍しい時代が来るかもしれませんね!

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