『銀行に行くときは、月末と五十日(ごとうび)を避ければよい』

それだけでは甘いです!
銀行は大きく分けて、
- 窓口担当
- 融資担当
- 渉外担当
があり、それぞれ繁忙期が違います。
この記事はそもそもの話し、
その用事は銀行が忙しい時期を気にする必要があるのか?
を解説した上で、
銀行員の担当業務ごとの忙しい時期の実態
を解説します。
- 地方銀行に勤めて19年目の現役銀行員。
- 支店勤務・他社出向を経て、現在は本部の企画部門にて勤務。
- 主に、営業戦略の立案やマーケット分析に従事しています。
ネットで検索すると
- 謎のコンサルのデタラメ記事
- 元銀行員の表面的な記事
など目を疑うくらい『銀行員の忙しい時期』の本当のことが書かれていません。
この記事をお読みになり、銀行の繁忙期の実態を知りましょう!
銀行の繁忙期を気にしなくてもよいケース

銀行での用事には非常に多くの種類があります。
中には、手続きが一瞬で終わるような銀行の忙しい時期を気にする必要がない用事もあります。
具体的には、
- 簡易な手続き
- 預金の入出金
- 税金の支払い
- 急を要する手続き
- 住所など届出事項変更
- キャッシュカードなどの紛失届
- 相続手続き
- 住宅ローン以外のローン申込み
※ネット申込みの利用すればすぐに終わります。
逆に、繁忙期を気にすべき用事を紹介します。
- 預金口座の開設
- 資産運用の相談
- 住宅ローン等の相談
- 事業に関する貸出の相談
いずれの用事も、銀行員としっかり対話すべき用事です。
気にすべき繁忙期の考え方

繁忙期には、時間の捉え方で3段階あります。
先ほど紹介した繁忙期を気にすべき用事ごとに、どこの段階まで気にすべきかを解説します。
預金口座の開設
『一日のうち忙しい時間』だけ気にしましょう。
預金口座の開設は当日中に終わるので、お客さんが少ない時間を見計らって銀行に行きましょう。

預金口座を作るだけで、待たされたくないですよね!
資産運用の相談
『ひと月の中で忙しい日』を避けつつ、訪問する日を決めたら『一日のうち忙しい時間』をなるべく避けて、銀行に行きましょう。
『ひと月の中で忙しい日』を避ける理由は、エース銀行員に相談できるようにするため。
忙しい時期は、仕事ができる銀行員ほど予定が埋まります。
もし忙しい日に、資産運用の相談にいったら、スキルが低い銀行員にあたる可能性が高くなります。
住宅ローンと事業性貸出の相談
住宅ローンと事業に関する貸出は、銀行員と何度も交渉する必要があります。
したがって、できる限り年間を通して忙しい月を避けましょう。
両方とも、大きな金額を扱う大切な取引。
担当する銀行員には、余裕をもって相談に乗ってもらう必要があります。
ネット上の誤った情報

多くのサイトで、銀行が忙しいのは、四半期(3月・6月・9月・12月)と紹介されてますが、必ずしもそうではありません。
他サイトで紹介されている銀行員が四半期に忙しくなる理由の間違いをチェックしていきます。
生活保護の支給時期
四半期末(3、6、9、12月)が特に多忙となり、月初は生活保護費が支給される1日や2日は窓口が混みあいます。
某サイト

生活保護は毎月支払いなので、四半期の忙しさとは無関係。ちなみに年金が支給される偶数月は銀行窓口・ATMが混むのでご注意ください。
四半期決算の時期
年度決算の3月と中間決算の9月は特に忙しいです。また、4半期決算をしているところもあるので、6月と12月も忙しいでしょう。
某サイト

2点の間違いがあります。
①決算作業で忙しいのは、本部の主計部門や市場運用部門。
②決算作業で忙しいのは、期末の数字が固まった4月・10月です。
営業成績の締めの時期
3月と9月は、銀行員個人の成績の締め切り月にあたる。そのため、大口の融資案件を月末までに成約にさせる。
某銀行員サイト

3月・9月が営業成績の締めの月であることは事実。しかし、3月中に融資を完了するため、顧客交渉や手続きで忙しいのは2月です。
【本題】銀行の忙しい時期
お待たせしました!
- 一日のうち忙しい時間
- ひと月の中で忙しい日
- 年間を通して忙しい月
それぞれの繁忙期を紹介していきます!
一日のうち忙しい時間
大きく3つの時間帯に忙しくなります。
- 開店前に並んでいる人が押し寄せる9時過ぎは要注意。
- 急ぎの人は「我先に!」と凄い勢いで窓口に殺到します。
- 特に偶数月の年金支給日は高齢者であふれ返ります。
- 銀行はお昼休みしていることがあります(記事:「銀行の昼休み導入」を徹底検証)。
- したがって、お昼頃はお客様が我先にと殺到します。出来る事なら避けるべきです。
- 主に、企業の経理担当の人の駆け込み来店が多いです。
- しかも企業経理がもってくる手続きは大量なので時間がかかります。
ひと月の中で忙しい日
ひと月の中で忙しいのは、月末と五十日(ごとうび)。
五十日とは、5日・10日・15日・20日・25日のことで、口座引落しなどの取引が多く発生する日です。
- 5日:ローン返済
- 10日:児童手当(偶数月)、ガス・電気など光熱費
- 15日:年金支給日(偶数月)、児童手当(偶数月)
- 20日:給料日
- 25日:給料日、(翌日26日はNHK引落し)
特に月末は支店が人でごった返します。よほどの理由がない限り、月末は避けましょう!
年間を通して忙しい月
年間を通して忙しい月は、担当業務によって異なります。
まず、大きく分けて
- 支店に勤務する銀行員
- 本部部署に勤務する銀行員
があり
さらに、支店に勤務する銀行員は
- 支店の窓口にいる銀行員
- 融資を担当する銀行員
- 渉外を担当する銀行員
で分けられます。

それぞれの忙しい時期を紹介します!
支店の窓口担当

正直、支店の窓口担当者の忙しさは、月によって大きく変わりません。
しいて言えば、3月・9月の月末付近が忙しいくらい。
これは、取引先企業の半期決算に伴い、店頭にもってくる処理伝票が多くなるから、です。
しかし、インターネットバンキングが広がる現在、支店にくるお客様は減少。
また、重要なお取引先については、支店に来て頂くのではなく、渉外係がお邪魔して必要な手続きを行います。
支店の融資担当

融資を担当する銀行員が忙しいのは、一般的に6月と7月です。
融資担当者の主な仕事は「融資している企業の全般的な管理」。
そして、その中でも最も重要かつ大変なのが融資先企業の評価・格付け。
この格付け作業は、企業の決算書に基づいて行います。
日本企業の多くが3月末決算、決算書の完成は5月なので、銀行はその後の6月から7月にかけて忙しくなります。
支店の渉外担当

渉外を担当する銀行員は、営業目標の締めの月の前が忙しくなります。
この『営業目標の締めの月の前』というのは、担当する商品や顧客によって異なります。

顧客との初回接触から契約までの所要時間によって、忙しい時期はズレます。
そして、この所要時間は、商品によって異なります。
- 富裕層などの個人渉外担当者
投資信託など資産運用商品を販売。これら商品は、短い期間で契約できるので、忙しい時期は3月9月です。 - 住宅など不動産ローンを扱う個人渉外
条件交渉・不動産評価など契約までの時間が長いです。目標の締め月の2か月前の2月8月が忙しいです。 - 法人を担当する渉外マン
いわゆる『仕込み』を行う1~2月と7~8月が忙しいです。3月と9月には手続きを淡々とこなす、というスタイルが多いでしょう。
本部部署

本部の忙しい時期は、部署によって大きく異なります。
特に、特徴的な部署を中心に紹介します。
- 市場運用部門とは有価証券の売買や為替取引などで稼ぐ部隊。
- 彼らも期ごとに目標があり、3月9月末の目標の締めに忙しくなります。
- 逆にマーケットが閉じている年末年始は落ち着いてます。
- 銀行の予算計画や決算作業などを担当するのが主計部門。
- 銀行の中でも常に忙しい彼らは、決算作業が本格化する4~6月が地獄の忙しさです。
- 企画には様々な種類があります。経営企画や営業企画の人たちが忙しいのは、次期の計画を立案する時期です。
- 次期をめがけて行内決裁を行う1~2月や7~8月が忙しく時期。
- また、企画部門は2~3年に一度『経営計画の刷新』という重い仕事があります。その年は6月から翌年2月くらいまで、まさに地獄絵図のような忙しさになります。
まとめ

銀行員の忙しい時期は、必ずしも3月9月ではありません。
支店に勤務している銀行員と本部部署に勤務する銀行員では、忙しい時期が違います。
さらには、支店に勤務する銀行員の中でも、担当業務によって忙しい時期が異なります。
銀行に用事がある場合には、銀行員の余裕がなくなる時期を避けて、訪問するのが良いでしょう!


