家柄がよくないと銀行員になれないのか?結論からいうと、銀行員になれるかどうかは
あなた次第!
この令和の時代。
家柄だけで就職は決まりません。
とは言うものの、
もし同じ能力の人が2人いたら、銀行は両者の違いを見つけ、銀行によりフィットしそうな人を採用します。
この『両者の違い』の一つが、
親の職業や家系・資産状況などのいわゆる家柄
です。
既に就職活動をしている人の中には、面接で「親の職業を聞かれた」のは金融だけという実感がある人もいるのではないでしょうか?
この記事では、皆さんの「どんな家柄だったら銀行員になりやすいのか?」という疑問に、現役銀行員がお答えします!
親がお金持ちじゃないと、銀行員になれないの?
親が金持ちじゃない銀行員は、たくさんいます!
この記事では、銀行の採用採用試験官が受験者の何を見ているかも紹介します。
ぜひ参考にしてください!
普通の家庭の子でも銀行になれる!
まず皆さんにお伝えしたいのは、実家がお金持ちじゃなくても銀行員になれます!
むしろ、私の周りには、ただの金持ちや地元の名家出身の銀行員は少ないです。
そもそも働く必要がないお金持ちは、銀行員にならないという見方もあります。
一方で、事業を営んでいる家庭で育った人は銀行員に多いです。この点から、銀行の採用で重視されるのは『お金を稼ぐ』という意識があることと考えられます。
そして、もう一つ大事なのが『向上心がある』ということ。自分と銀行をガンガン成長させたいアツい気持ちを持つことが重要。
また、もう一つ大事なことは『面接で親の職業を聞かれたら、しっかり事実を答えること』。
そもそも、その銀行に親の預金口座があるなら、銀行側は親御さんの預金額だけでなく、給与額・勤務先、金融資産規模など様々なことを把握済みです。
ウソをついてもバレます。そして、ウソがバレた瞬間に不採用が決定します。
あなたが銀行員になるためには・・・
銀行員になるための条件は、ただ一つ。
採用試験に合格すること
そして、あなたの試験合否を握るのは…
採用を担当する人事部門
となると、あなたが知るべきことは、人事部門が何を気にするのか?人事部門が恐れることとは?などの
人事部門の実情
です。
人事部門の実情
人事部門は、銀行内でそれなりに権力をもつ存在。
しかしながら「常に誰に対しても最強」というわけではありません。
人事部門の利害関係、人事部門が恐れることを見ていきましょう!
頭取をはじめ役員には逆らえない
人事部門はじめ、誰も役員には逆らえません。
採用を含めた銀行内の人事についても、人事部門には立案義務があるだけで、人事の決定権は役員にあります。
もちろん一般行員レベルなどの細かな人事まで、役員が口出す訳ではありません。
つまり、逆にいえば役員の懐に入ってしまえば人事は安泰ということです。
これは、採用試験を受ける人にも言えること。
役員から『知人の子どもが、うちの銀行に入りたいらしい』と言われれば、人事部門は当然、忖度せざるを得ません。
支店長など権力者からの圧力
「使えない行員を採用すんな!」という支店長の圧力を受ける人事部門。
そして、支店長からのもう一つの圧力が「重要取引先のご子息が、うちの採用試験うけるらしい。分かってるな・・・!」
支店長は、収益をもたらしてくれる重要取引先への配慮を欠かしません。
その収益によって自分(支店長)が評価されるので当然!
万が一、重要取引先のご子息が採用試験に落ちてしまうと、取引解消などのリスクが発生します。
人事部門に全力で圧力をかけるのも納得です。
監査部門からの責任追及
監査とは、
業務の執行や財務状況について、法令や社内規定の遵守、および有効性を評価・報告すること
https://www.atled.jp/wfl/article/21607/
監査部門は、銀行内のあらゆる部署を客観的に評価し、何らの事件が起きたときに調査・分析を行います。
また、横領など不祥事件が発生したときには、
- なぜ人事部門は不祥事件を未然に防止できなかった?
- そもそも採用時点で問題がある人を採用したのでは?
といった責任追及が行われます。
若い銀行員たちの離職
営業担当者が、営業成績で評価されるように、人事部門は採用した銀行員たちの成長や活躍で評価されます。
逆に、採用した若い銀行員が辞めると、人事部門は非難の的に。
人事部門は「優秀な銀行員の離職」を非常に恐れています。
したがって、採用試験では
この人は、途中で辞めないかな…?
という視点で、銀行の採用試験を受ける学生を見ています。
銀行員にとって家柄が良い職業とは!?
銀行の人事部門の気持ちを知ると、おのずと「どのような人が採用したがるのか?」が見えてきます。
ここからは、銀行採用の決め手の1つである『家柄』について、深く考察します。
銀行にとって、採用したくなる家柄・親の職業とは!?
採用されやすい順に紹介します。
お取引先の経営者の親族
圧倒的優位に、銀行の採用試験を突破するのが「その銀行と取引がある企業の経営者の親族」です。
親族といっても、そのほとんどが経営者のご子息。
銀行側には、
- 不採用にして、取引を解消されたくない
という打算がありつつも、現実には
- 経営者のご子息は優秀な人が多い
ということで採用を決めることが多いのも事実。
ちなみに、我が子を銀行に勤めさせたい経営者サイドには
といった思惑があります。
親も銀行員
親が銀行員であることの信頼度は絶大で、とても採用されやすいです。
親と同じ職業を選ぶ人は多いもので、2代目銀行員は非常に多い!
私が属する部門の『親も銀行員率』は脅威の4割以上!
採用を決める銀行としては、
- 親が銀行で働く姿を見て育ってきた
- 家庭内で銀行の話題が多いはず
つまり、銀行への理解が深いという点の評価が高いようです。
親が地元優良企業に勤める
地方銀行で特に多いのが「親が地元優良企業に勤務」のケース。
最初に紹介した「お取引先の経営者の親族」と類似したものではありますが、採用人数がこちらの方が圧倒的に多いです。
シンプルに考えると、親が地元優良企業勤めのご家庭は、
- 子どもの教育をしっかり行っており
- 地元への愛着が強い子供が育つ
ということで、地銀が欲しがる人材が多いものと考えられます。
親が公務員
親が公務員の銀行員も結構います。
公務員の特徴といえば、安心感と地元に根差した職業であること。
そのような親の元で育った若者は、銀行の人事部門にとって重要な存在。
お金の使い込みなど不正の心配が少なく、また地元意識が高く、離職も少ないと見られます。
まとめ
銀行員に多い家柄を紹介していきました。
ここで紹介したのは、多い傾向にある家柄・親の職業です。
「この記事にない職業だと採用されない」と諦めてはいけません。
基本的には、銀行は
『あなたがどんな人物か?』を徹底的に重視します。
まずは、自分を磨くこと、そして磨いた自分を採用試験でしっかりアピールするよう努力しましょう!!