銀行のローン審査が遅い理由|1分で分かる銀行の審査事情

ローン

ローンを借りようと思ったとき、選択肢にあがるのが

  • アコムやアイフル等の消費者金融
  • LINE Pay等のネットローン会社
  • 預金取引をしている銀行

これらの中では…

金利が安い銀行を利用したい。

でも、銀行のローンの審査は遅い!

といった声をよく聞きます。
実際のところ、土日祝日に銀行でお金を借りようとしても即日融資ができません。

その理由は…
銀行は審査のとき警察庁データベースで情報照会しないといけないから。

警察庁データベースって何?情報照会とは??

と疑問は深まるばかりですが…

この記事を読んで

なぜ銀行ローンの審査は遅いのか?

その答えを学びましょう!!

銀行のローン審査は遅いのか?

銀行のローン審査にかかる時間は

  • ローンの種類
  • ローンを申込んだ人

によって異なります。

ローン種類の例を紹介すると、
カードローンは短い時間で審査結果が出る一方で、住宅ローンだと非常に時間がかかります。

おやつイモ
おやつイモ

住宅ローンは審査でチェックする項目が多いため、時間がかかります。

次に、ローンを申込んだ人がどのような人かによっても審査にかかる時間は違います。

例えば、
勤め先がしっかりした企業で給料も安定している人は「問題なし」と、すぐに判断されます。一方で、収入が低く預金も少ない人の場合、慎重に審査を行うため時間がかかる傾向にあります。

このような銀行のローン審査は、消費者金融やネット系のローン事業者と比べると、やはり遅いです。

銀行のローン審査が遅い決定的な理由の一つが、冒頭でお伝えした『警察庁データベースで情報照会しないといけない』です。

ここがポイント!
  • アコム等の消費者金融は、ローンを申込んだその日にお金が振り込まれます(即日融資)。
  • 一方銀行の場合、平日に申込んだら、その日中にローンのお金が入りますが、土日祝日の申込みでは、即日融資はできません。

ということで
続いて、警察庁データベースでの情報照会を含め、銀行のローン審査がどのような流れで行われているかを紹介していきます。

銀行のローン審査では何が行われているのか?

皆さんからローンの申込みをうけた銀行は、大きく2つの工程に分けて審査を行います。

  • 銀行審査部門での審査
  • 保証会社の審査

この中で、警察庁データベースへの情報照会は、銀行審査部門での審査で行われます。

具体的な審査の流れを解説していきます。

おやつイモ
おやつイモ

各工程はほぼ自動化されており、かなりスピーディに人手を介さずに審査を行います。

  1. 銀行審査部門での審査
    1. 申込み情報のシステム登録
      紙の申込書またはweb申込みされた各種情報を、ローン審査システムに自動登録。
    2. 反社会的勢力のチェック
      ここがポイント!
      警察庁データベースにアクセスして、ローンを申し込んだ人が反社会勢力ではないことを確認。
    3. 個人信用情報の取得
      KSCやCIC、JICC等から個人信用情報を取得。
      (個人信用情報の詳しい解説はコチラ
    4. 収集した情報をもって自動審査
      申込み情報と個人信用情報をもとに、統計モデルを用いた自動審査を実施。
    5. 審査結果によって…
      否決の場合、お客様へお断りの連絡。
      承認の場合、保証会社の審査へ。
  2. 保証会社での審査
    保証会社審査は、銀行審査部門の審査の4.と同じ。申込み情報と個人信用情報を使って、保証会社独自の審査モデルを実行し、融資してよいか否かを判定します。

銀行のローン審査で、警察庁データベースに情報照会する理由は『ローンを申込んだ人が反社会的勢力ではないこと』を確認するため。

それでは最後に、この警察庁データベースでの情報照会で審査が遅くなる理由を解説して参ります。

銀行のローン審査が遅い理由

銀行のローン審査が、消費者金融などと比べて遅い理由は『警察庁データベースにアクセスして反社会的勢力チェックを行うから』です。

この警察庁データベースでの反社情報照会には、4つの重要ポイントがあります。

  • 銀行だけに課せられた義務であること
  • 目的は反社チェックであること
  • 預金保険機構経由であること
  • 警察庁データベースの回答がやや遅い

詳しく解説していきます。

銀行だけに課せられた義務

銀行が、ローン審査において警察庁データベースで反社照会を行うのは、全国銀行協会の取決め事項だからです。

警察庁の暴力団情報データベースへの接続が開始されました。

全国銀行協会HP

全国銀行協会とは、日本全国の銀行が加盟する一般社団法人で、通称『全銀協』と呼ばれます。

この全銀協が、銀行と暴力団等の反社会的勢力との関係を完全に遮断するため、加盟銀行に対し『ローンを受付けたとき、警察庁データベースで反社チェックを行うこと』を義務付けた、ということです。

なお、アコムやアイフルなどの消費者金融は、全銀協に加盟してない(する必要ない)ため、この警察庁データベースへの情報照会を行う必要がありません。

したがって、銀行よりも早くローン審査の結果が出てきます。

おやつイモ
おやつイモ

ちなみに信用金庫と信用組合も全銀協に加盟していません!

目的は反社チェック

繰り返しになりますが、
警察庁データベースに照会する目的は、ローンの申込み人が反社会的勢力ではないことを確認するため。

よくある勘違いですが、
ローンの申込み人がブラックリストにのってないかの確認ではありません。

ブラックリストにのってるかどうかは、個人信用情報機関への情報照会で確認します。

預金保険機構経由

偶然にも、反社の人と同姓同名だったらどうなるの?

といった心配もあります。

しかし、警察庁へのアクセスは預金保険機構を経由して行われるため、同姓同名でも別人と判断されるようになっています。

警察庁での反社チェックの流れは以下のとおりです。

  1. 銀行:ローン申込みを受けつける。
  2. 銀行:申込み内容をもとに、預金保険機構に情報照会を依頼。
  3. 預金保険機構:保有する全ての銀行の預金者情報を元に、氏名・性別・生年月日等で名寄せを行い、警察庁データベースに情報照会。
  4. 警察庁:照会依頼された氏名・性別・生年月日で反社会的勢力に該当者がいないかチェックし、回答。
おやつイモ
おやつイモ

同姓同名かつ生年月日等も同じ反社がいたら、誤検知の可能性はあります。

警察庁からの回答がやや遅い

預金保険機構経由ということもあり、警察庁データベースからの回答には少し時間がかかります。

具体的には

  • リアルタイム回答ではなく、照会から数時間後に回答。
  • 一日、数回しか情報照会のタイミングがない。
  • 平日しか照会できない。

といった制約があります。

したがって、夜間のローン申込みや土日祝日に申込みを行っても、警察庁からの返信は翌営業日になるため、必然的にローン審査結果もそれ以降になってしまいます。

夜間や土日祝日に急遽お金を借りなければいけなくなった場合、銀行ではなく、消費者金融に行かざるを得ません。

まとめ

まとめ

銀行のローン審査が遅い原因の一つは
審査のとき警察庁データベースで情報照会しないといけないから。

この警察庁への情報照会は、ローン申込み人が反社会的勢力ではないことを確認するための重要な作業です。

私たち銀行が融資するお金。
その多くは、皆さんが銀行に預けてくださっている預金です。

皆さんの預金が、絶対に反社会的勢力の手に流れないようにするため、ローンの審査が遅くなっているとも言えます。

銀行は、強い決意をもって『反社会的勢力との絶対的な決別』を誓っています。

是非、ご理解くださいますよう宜しくお願いします!

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