この記事は、
- 『ATMでお金を取り忘れたこと』に気がついた人
- 『ATMでお金を取り忘れたらどうしよ…』と不安な人
- 『ATMでの取り忘れについて詳しくなりたい』という人
そんな貴方のための
『ATMでの取り忘れ!現役銀行員が全て教えます完全版』です。
目次をご覧になり、気になる部分だけでもチェックしてみてください。
おろしたはずのお金がないとき、まずやるべきこと
おろしたはずのお金が見当たらないとき、焦らずに以下の2つを行いましょう。
- 本当にお金をおろしたかどうかのチェック
- 銀行への電話連絡
詳しい内容を見ていきましょう。
①お金をおろしたか事実確認
まずは、本当に焦る必要があるかを明確にするため『本当にお金をおろしたかどうか』をチェックしましょう。
お金をおろしてなかったら、焦る必要はありませんよね。
コレ、正確にいうと
「預金口座からの出金が成立したかどうか」のチェックです。
詳しくは後ほど解説しますが
出金取引を行っても、現金を取り忘れると、取引が不成立になることがあります。
取引が不成立になると、お金をおろしてないことになり、焦る必要はありません。
出金取引が不成立=残高が減らない。
つまり、問題なし!!
具体的な方法は超簡単。
以下を参考にして、出金の成立or不成立をチェックしましょう。
②銀行への電話連絡
おろしたはずのお金がない・・・
残高が減ってるので、出金は成立してる・・・
そんなときは、銀行に電話連絡しましょう!
電話で伝えることは以下の内容です。
- まずは『ATMでおろしたお金を取り忘れたかもしれない』と伝える。
- 『どのATMで、何月何日何時頃、いくらのお金を取り忘れたか』も伝える。金額は記帳した通帳で確認できます。
- これだけ伝えれば、あとは銀行が調べてくれます。
迷惑がられるとか全く気にする必要はありません!
気軽に連絡しましょう!!
ATMでお金を取り忘れたらどうなるのか?
『おろしたはずのお金が無い』
『通帳を見たら、確かに出金されている』
この2つの状況が揃ったということは
ATMでお金を取り忘れた可能性が浮上します。
取り忘れられたお金たちはどうなるのか?
解説していきます!
ATMに自動で取り込まれる
ATMの取出し口に残された現金。
そのまま放っておかれると、自動で取出し口が閉まって、ATMにお金が取り込まれます。
取り込まれたあとの動きは、状況と銀行によって異なります。
具体的には、以下のパターンがあります。
一部のお金を取り、一部だけ取り忘れた場合
ATMに取り込まれたお金は、ATM内のリジェクトBOXというところに格納されます。銀行側は、それらのお金を残留現金として取り扱います。
銀行は、AMTジャーナル(取引履歴)で、取り忘れた人を確認し連絡してくれます。
出金取引は成立しているので、銀行側が勝手に残留現金を預金口座に入金することはできません。したがって、取り忘れた人が、銀行で受けとる必要があります。(受けとる際、持っていくものはコチラをチェック!)
全てのお金を取り忘れた場合
このケースは、銀行によって取扱いに違いがあります。
ほとんどの銀行では
出金取引を不成立として、預金口座に戻します。
その際、銀行によっては「ATMトリワスレ」「ザンリユウキン」などのカナ摘要をつけたうえで、元々の預金口座に入金されます。なお、かかった手数料も戻されるのでご安心ください。
一方で
出金取引を不成立としない銀行もあるようです。
この場合は、先に紹介した『一部のお金を取り、一部だけ取り忘れた場合』と同様に、残留資金として取り扱われます。つまり、銀行から連絡があるはずです。
先ほどのワンポイントアドバイス同様、こちらから電話する方がよいです!
盗難の可能性
あなたがATMを使ったあと、次の人は並んでいましたか?
もし、次の人が並んでいたら
その人が、取り忘れられたお金を盗んだ可能性もゼロではありません。
こうなると、以後の対処は大変!
具体的な対処の流れは以下を参考にしましょう。
- まずは銀行に連絡しましょう。
ATMの防犯カメラの映像をチェックしてもらい、盗難の事実確認を。 - 盗まれたことが分かった場合、銀行だけでは対処できません。
銀行は、盗んだ人が誰か分かっても、個人情報保護法により、その人のことを教えることができません。ということで、警察に連絡しましょう。 - 警察が捜査に動き出します。
警察は、銀行に「捜査関係事項照会」ということで情報提供を依頼。これは個人情報保護法の例外規定なので、銀行は警察に情報提供します。 - あとは、警察が捜査を進め、盗んだ人がお金を返すのを待つ。
ATMでのお金の取り忘れ一問一答
さて、ここからは
「ATMでのお金の取り忘れ」に関する疑問について、一つずつ回答していきます。
現役銀行員ならではのきめ細やかな情報を是非ご覧ください!
お金がないことに夜中、気がついたとき
お金がないことに気づいたときにやるべきことは
- 本当にお金をおろしたかどうかのチェック
- 銀行への電話連絡
でしたね。
お金がないことに気づいたのが夜だったらどうすべきか?
答えは、ATMサービスセンターに電話するです。
ATMサービスセンターとは
- ATMに関する問合せを24時間365日受付ける窓口のこと。
- 各銀行がそれぞれ業務委託。したがって、銀行ごとに、ATMサービスセンターの電話番号は異なります。
- 電話番号は、『〇〇銀行 ATMサービスセンター』でネット検索して見つけましょう。
全銀協のホームページにも載ってます。
コンビニATMにお金を忘れたとき
例えば
『みずほ銀行のキャッシュカードを使って、セブン銀行ATMでお金をおろした』
この場合、みずほ銀行とセブン銀行どちらに電話すべきか?
答えは、セブン銀行です。
つまり、コンビニATMでお金を取り忘れた場合は、コンビニATMを管理する銀行に連絡しましょう。
コンビニ系の銀行への問合せ方法は、以下を参考にしてください。
ATMは何秒でお金を取り込むのか?
私が属する銀行では、60秒お金を取らずにいると、ATMが自動取り込みを行います。
なお、ATM管理するベンダー(業者さん)によると、ほとんどの銀行が同じ60秒の設定ではないかとのことでした。
試しに、某メガバンクさんのATMで実験したところ、ほぼ60秒で取り込まれました!
スマホのストップウォッチを使わずに実験してしまいました…。
キャッシュカードを取り忘れたらどうなる?
お金だけでなく、キャッシュカードも取り忘れると、ATMに自動で取り込まれます。
取り込まれたあとの銀行での取り扱い、あなたが取るべき行動は、ここまで解説してきた「お金を取り忘れたとき」と全て同じです。まずは、銀行に電話から!
焦らず、的確な対応を行いましょう。
ATMで取り忘れたお金を銀行員が盗まない?
取り忘れたお金は、一定時間がたつとATMに取り込まれます。
取り込まれたあと、1つだけ心配なのが
ATMを管理する銀行員が残留現金を盗まないか?という点。
答えは
絶対に盗みません。というか盗めません。
なぜなら
- 銀行では、ATMで現金を扱うとき必ず2名体制で実施。2名で行うことで着服を相互牽制している
- ATMの周辺は、全方位・24時間365日で防犯カメラで撮られており、不正を行っても即座にバレる
といった理由で、銀行員による窃盗は防がれています。
ATM利用明細がないけど大丈夫?
取り忘れたお金を取りに行くとき、ATMの利用明細がないけど大丈夫?
という心配があると思いますが
ATM利用明細が無くても、特に問題はありません。
あなたが出金取引を行ったことは
- 防犯カメラの映像
- 預金の取引明細
などで残っているため、銀行側はきちんと把握できます。
では、ATMに取り忘れたお金やキャッシュカードを取りにいくとき、必要なものは何か?
次の章をご覧ください!
お金を取りに銀行へ行くときの注意点
銀行から
『取り忘れたお金を取りに来てください』と言われたら、以下のものを持って、指定された支店に行きましょう。
- 運転免許証などの本人確認資料
- 通帳・キャッシュカード
- 銀行の届出印
手続き自体は、受取証のような紙に記入・押印するくらいで済みます!
他人がなりすましでお金を取らないか?
銀行が残留現金として保管してるあなたのお金。
他人があなたになりすまして、勝手に受け取らないか?
心配になりますよね。
でも、大丈夫!
銀行では、お金を取り忘れた本人であることを運転免許証などの公的資料で確認したうえで、お金を返却します。
他人がなりすましてお金を受け取る可能性は極めて低いです。
ATMでお金の取り忘れを見つけたとき
もし、あなたがATMに入ったとき、前の人がおろした現金が残っていたら?
まず絶対にやってはいけないこと。
その現金を触ってはいけません!
あなたが善意で「忘れ物ですよ~」とお金を渡すつもりでも、相手がその行動をどう捉えるかは分かりません。極端な話し、盗もうとしたと思われても、こちらは抗弁できません。
したがって、以下の行動を取りましょう。
- すぐにATMを出て「お金を忘れてますよ」と声をかける。
- 既にいないときは、ATMが自動でお金を取り込むまで待つ。
- 時間があれば、備え付けの電話で「前の人がお金の取り忘れて、ATMに取り込まれたけど、何かすることはありますか?」と聞く。
最も大切なことは
あなたが疑われないようにすることです。
取り忘れないため心掛けるべきこと
今回の記事では『お金を取り忘れたとき』の対策をお伝えしました。
しかし、一番の対策は
お金を取り忘れないようにすることです。
これには、いくつかの心得があるので是非チェックしましょう!
- お金を取り忘れると、ATMは大きな機械音を鳴らします。ATMを使うときは、その音が聞こえるようイヤホン等は外しておきましょう。
- ATMでおろしたお金を数えることを習慣化しましょう。出金した金額の確認と取り忘れ防止を同時に実現できます。
- ATMの中で焦らない!急がない!
ATMで焦る人は、後ろに人が並んでいることを気にしていると思います。後ろの人なんて一切、気にする必要ありません。ゆっくりマイペースでATMを使いましょう!
まとめ
『おろしたはずのお金が見当たらない!』
そんなときは、焦らずに
- 本当にお金をおろしたかどうかのチェック
- 銀行への電話連絡
を行いましょう!
もし、ATMでお金を取り忘れたとしても、ATMが自動で取り込んでくれます。
もし、あなたの次にATMに入った人が盗んだとしたら、すぐに銀行と警察に連絡を。
焦らず、その状況に応じた対応を迅速に取ることで、被害を最小に抑えることができます!
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