銀行で嫌な思いをしたとき、
と感じたことはありませんか?
地方銀行に19年勤務していて、銀行への苦情は非常に多いと実感しています。
しかし、怒りのままに苦情を伝えても、銀行は改善しません。
伝え方を誤ると銀行から要注意人物と見なされることもあります。

あなたにとっても、銀行にとっても不幸なことです…
この記事では、現役銀行員の実体験をもとに
銀行に苦情をしっかり伝え、改善に繋げさせるための6つのコツを紹介します。
銀行に多い苦情とは?

冒頭でお伝えしたとおり銀行には多くの苦情が寄せられています。
今回、筆者が勤務する銀行で、実際どのような苦情が多いのかを調べました。
筆者は地方銀行に19年勤める現役銀行員。支店勤務・IT企業と大手邦銀への出向を経て、現在は本部の企画部門に勤務。支店の支援業務の一環として、お客様アンケート企画・運営等を担当しています。
結果は以下のとおりです。
- 銀行員の横柄な態度:面倒くさそう、馬鹿にされた、難しい言葉遣いなど。
- 待ち時間へのクレーム:待ち時間が長い、長く待たされた上に手続きできないなど。※待ち時間が長いだけで苦情を言う人は少数派です!
- 不十分な商品説明:最多は「投信が元本割れすると聞いてない」。銀行員は法律(金融商品販売法)に則って重要事項を説明し、同意書も取るはず。クレーム時は覚悟を持って。
- 契約後のその他の苦情:サービス内容が違う、予想外の手数料、必要書類が多い、利用期限など。
以上のような苦情は多々あります。もしあなたが同じような内容を銀行に伝えてもクレーマー扱いされる心配はありません。
苦情を言われた銀行内部の動き

銀行に寄せられる様々な苦情。
苦情を受けた銀行側では、苦情をどのように処理するのか?
その答えは、苦情の「内容」と苦情を伝えた「相手」によって異なります。詳しく見てみましょう。
苦情内容による違い
金銭が絡むトラブルや実害が発生する重大な苦情の場合、支店で完結しません。
本部の苦情対応部署に報告され、内容に応じて関連する担当部署や役員へと報告が上がります(銀行役員の詳細はコチラの記事「銀行の役員には明確な序列がある!」)。
一方で「行員の態度が悪い」などの軽度な苦情は支店内で完結します。
苦情を受け付けた行員から役席・支店長に報告が上がるので、どんな苦情でも無視されることはありません。

苦情は必ず銀行内で共有されます。苦情は無駄になることはないです!
苦情を伝えた相手
次に、苦情を伝えた相手の違いによって銀行内での動き方が変わるという点を解説します。
まず考えられるのは、身近な支店の行員に苦情を言うケース。
この場合は、以下のような動きになります。
- 支店行員から役席・支店長に報告。
- 軽度な場合は役席が謝って終了。重大な苦情は本部へ報告。
- 本部では関連部署・役員に連携。
- クレーム対策会議にて対応を検討。
- 対応策に沿って顧客対応。
苦情を言う相手が、コールセンターなど苦情受付の場合は、上の➌➍❺が行われます。
銀行への苦情の効果的な伝え方

ここから本題の「銀行に対し効果的に苦情を伝える方法」を紹介します。
ただ怒りをぶつけるだけでは想いは伝わりません。また、苦情を伝える相手選びにも注意が必要。
あなたの思いをしっかり伝え、謝罪や改善に繋がるような苦情を伝えるコツをご覧ください!
感情的はNG!常に冷静に…
「感情的になってまして…」
苦情対応ミーティングでの苦情主の状況説明で頻繁に出てくる言葉がコレ。
そうなると、銀行側の対応の論点は「苦情主からの指摘をいかに改善するか」から「苦情主の感情をいかにして抑えるか」になってしまいます。
あまりに怒りの感情が前面に出過ぎると、単なるクレーマーとして受け止められることも。
銀行によっては警察官OB等が属するクレーマー対策部署もあり、最悪の場合、クレーマーとしての扱いを受ける可能性もあります。
理不尽な対応をされれば腹が立つのは当然。
しかし、その感情のままに苦情を言うと、伝えたい本質も霞んでしまいます。
大切なのは、冷静な立ち振舞い。
以上のポイントを意識して銀行と対話することで、あなたの主張の信頼性が高まり、銀行側は真摯に苦情を受け止めるようになります。
伝えるべきは3つ「事実・感情・要望」
「何に怒ってるのか分からない」
苦情を受けた銀行側の当事者がよく発するこの言葉。
苦情主が「事実」「感情」「要望」の3点を整理せずに話すと、苦情の本質が伝わらず、銀行側が改善に向けた行動を取りにくくなります。
「感情」については、冷静な態度で当時の思いを率直に話せばよいです。
一方で「事実」については、伝え方に工夫が必要です。以下のポイントを意識して、論理的に言語化しましょう。
以上の観点で具体的な状況を伝えることで、銀行側にも伝わりやすくなります。
誇張・拡大解釈は絶対NG
「意見の食い違いがあるようで…」
苦情主と苦情の対象の銀行員の意見が食い違うことはよくあることです。
この際、銀行員がウソを言っている可能性は否めませんが、どちらかと言うと苦情を重く捉えさせたい苦情主が事実を誇張して話すケースが多いのが実態です。
- 手数料の説明が一切なかったとの苦情。
- 音声記録から手数料の説明があったことが判明。
- お客さまは結局、手数料が高額であるという苦情を伝えたかった。
この例では、誇張せずに「こんなに手数料が高いとは聞いてない」と伝えるべきでした。
手数料を見直すきっかけになる苦情なのに、この言い方では銀行から「誇張する人」と見なされ、ないがしろにされる可能性大です。
伝言ゲームを回避!偉い人に伝える
先ほどの言葉「意見の食い違いがある」の原因の一つが、銀行内の伝言ゲーム。
苦情を伝えられた担当者から上司→副支店長→支店長と報告が上がる度に内容が少しずつ変わることがあります。
このような事象を発生させないためには、支店長または本部のカスタマーセンターに直接苦情を伝えるとよいです。
相反する2つの感情で伝える
「どれくらい怒ってる?」
苦情の報告を受けた支店長が最も気にするのは、苦情主がどのくらい怒っているか。
さほど怒ってないと見なされると、きちんと対応されないかもしれません。
したがって、苦情を伝えるときは「非常に腹立たしい!許し難い!」という怒りの感情を伝えることが大切。
ただし、怒りだけでは事態は解決しません。
大切なのは着地点も示唆することです。
苦情を言うだけでなく、冷静に妥協点を見極めながら交渉することで、銀行も真剣に対応するようになるでしょう。
銀行以外に苦情を伝える
銀行に苦情を伝えても納得のいく対応がされない場合、銀行以外に相談する方法があります。
代表的なものとしては、
があります。
起きた事案について、一般的な見解やアドバイスを貰いたいときは「金融庁の相談窓口」に、代わりに銀行に働きかけて欲しいときは「全銀協の相談・苦情受付フォーム」を利用するとよいです。
このように公的な窓口を利用することで、銀行はより真摯に対応をせざるを得なくなり、あなたの声が届きやすくなります。
苦情を言うと銀行から報復されないか?

「苦情を伝えたら、逆に不利益を受けるのではないか」
そんな不安を抱えている方もいるかもしれません。
しかし、安心してください。
銀行が顧客に対して報復することはあり得ません。
たとえ苦情の伝え方が悪く、クレーマー扱いされたとしても、それを理由に不利益な対応がされることはありません。
銀行が最も恐れるのは、サイレントカスタマー。すなわち何らかの不満を抱えて何も言わず離れていく顧客です。
サイレントカスタマーとは、不満を持ちながらも、それを直接伝えることもなく、黙って去っていく顧客
Sales force
むしろ銀行側は、お客様の苦情の声をしっかり受け止め、改善のきっかけにします。
お客様の声は銀行にとって貴重なものなのです。
まとめ

銀行に苦情を言うことをためらう必要はありません!
是非、あなたの思いを銀行に伝えることは、銀行が良くなるためのお手伝いです。
あなた自身も納得できる対処がなされるように、丁寧に苦情を伝えましょう!


