『銀行に行くときは、月末と五十日(ごとうび)を避ければよい』
それだけじゃ甘いです!
銀行は、大きく
- 窓口担当
- 融資担当
- 渉外担当
に分かれており、それぞれで繁忙期は異なります。
この記事では、
そもそも、あなたの用事が『銀行の忙しい時期』を気にする必要があるのか?
を解説したうえで、
銀行員の担当業務ごとの『銀行が忙しい時期』の真実
を解説していきます!
ネットで検索すると
- 謎のコンサル会社のデタラメな記事
- 途中リタイアした元銀行員の表面的な記事
など、目を疑うくらい『銀行員の忙しい時期』の本当のことが書かれていません。
この記事をお読みになり、銀行の繁忙期の真実をチェックしましょう!
銀行の繁忙期を気にしなくてもよいケース
皆さん、銀行に何らかの用事があって、この記事をご覧になっていると思います。
その用事の内容によっては、銀行の忙しさを気にする必要がないこともあります。
具体的には、
などです。
上記に該当する人は、この記事はご参考までにご覧ください。
『住宅ローン以外のローン申込み』は意外かもしれません。
このケース
銀行員は、忙しさに関係なく
ネットでお申し込みください!
と言います。
なので、最初からネットでローン申込みすることをオススメします。
ネット申込みの場合、金利を安くしている銀行も多くあります!
逆に
繁忙期を気にすべき用事を紹介します。
いずれの用事も、銀行員としっかり対話すべき用事です。
気にすべき繁忙期の考え方
繁忙期には、以下3つの段階があります。
先ほど紹介した繁忙期を気にすべき用事ごとに、どこの段階まで気にすべきかを紹介します。
預金口座の開設
『一日のうち忙しい時間』だけ気にしましょう。
預金口座の開設は当日中に終わるので、なるべく他のお客さんが少ない時間を見計らって、銀行にいくことをオススメします!
預金口座を作るだけで、待たされたくないですよね!
資産運用の相談
『ひと月の中で忙しい日』を避けつつ、訪問する日を決めたら『一日のうち忙しい時間』をなるべく避けて、銀行に行きましょう。
『ひと月の中で忙しい日』を避ける理由は、エース銀行員に相談できるようにするため。
忙しい時期は、仕事ができる銀行員ほど予定が埋まります。
もしも忙しい日に、資産運用の相談にいったら、スキルが低い銀行員に担当されてしまう可能性が高くなります。
資産運用相談は、良い担当者にあたることが極めて重要!
住宅ローンと事業性貸出の相談
住宅ローンと事業に関する貸出は、銀行員と何度も交渉する必要があります。
したがって、できる限り『年間を通して忙しい月』を避けることをオススメします。
両方とも、大きな金額を扱う大切な取引。
担当する銀行員には、しっかりと余裕をもって相談に乗ってもらう必要があります。
【本題の前に…】ネット上の誤った情報
多くのサイトで、銀行が忙しいのは、四半期(3月・6月・9月・12月)と紹介されてますが、必ずしもそうではありません。
他サイトで紹介されている『銀行員が四半期に忙しくなる理由』の間違いをチェックしていきます。
生活保護の支給時期
四半期末(3、6、9、12月)が特に多忙となり、月初は生活保護費が支給される1日や2日は窓口が混みあいます。
某サイト
生活保護は毎月支払いなので、四半期の忙しさとは関係ありません。ちなみに年金が支給される偶数月は銀行窓口・ATMが混むのでご注意ください。
四半期決算の時期
年度決算の3月と中間決算の9月は特に忙しいです。また、4半期決算をしているところもあるので、6月と12月も忙しいでしょう。
某サイト
2点の間違いがあります。
①決算作業で忙しいのは、本部の限られた部署(主計部門)のみ。
②その時期は、期末の数字が固まった4月・10月。
営業成績の締めの時期
3月と9月は、銀行員個人の成績の締め切り月にあたる。そのため、大口の融資案件を月末までに成約にさせる。
某銀行員サイト
3月・9月が営業成績の締めの月であることは事実。
しかし、3月中に融資を完了するため、顧客交渉や手続きで忙しいのは2月です。
【本題】銀行の忙しい時期
お待たせしました!
- 一日のうち忙しい時間
- ひと月の中で忙しい日
- 年間を通して忙しい月
それぞれの繁忙期を紹介していきます!
一日のうち忙しい時間
大きく3つの時間帯に忙しくなります。
ひと月の中で忙しい日
ひと月の中では、冒頭のとおり
月末と五十日(ごとうび)が忙しいです。
特に、月末はあらゆる人がご来店。
「月末じゃないとダメ」という人以外は、月末を避けましょう!
年間を通して忙しい月
年間を通して忙しい月は、担当業務によって異なります。
まず、大きく分けて
- 支店に勤務する銀行員
- 本部部署に勤務する銀行員
があり
さらに、支店に勤務する銀行員は
- 支店の窓口にいる銀行員
- 融資を担当する銀行員
- 渉外を担当する銀行員
で分けられます。
それぞれの忙しい時期を紹介します!
支店の窓口担当
正直、支店の窓口担当者の忙しさは、月によって大きく変わりません。
しいて言えば、3月・9月の月末付近が忙しいくらい。
これは、取引先企業の半期決算に伴い、店頭にもってくる処理伝票が多くなるから、です。
しかし、インターネットバンキングが広がる現在、支店にくるお客様は減少。
また、重要なお取引先については、支店に来て頂くのではなく、渉外係がお邪魔して必要な手続きを行います。
支店の融資担当
融資を担当する銀行員が忙しいのは、一般的に6月と7月です。
融資担当者の主な仕事は「融資している企業の全般的な管理」。
そして、その中でも最も重要かつ大変なのが融資先企業の評価・格付け。
この格付け作業は、企業の決算書に基づいて行います。
日本企業の多くが3月末決算で、決算書が5月に完成。
したがって、決算書を受け取り、企業分析を行う6月から7月にかけて忙しくなるということです。
支店の渉外担当
渉外を担当する銀行員は、営業目標の締めの月の前が忙しくなります。
この『営業目標の締めの月の前』というのは、担当する商品や顧客によって異なります。
顧客との初回接触から契約までの所要時間によって、忙しい時期はズレます。
そして、この所要時間は、商品によって異なります。
- 富裕層などの個人渉外担当者
投資信託など資産運用商品を販売。これら商品は、短い期間で契約できるので、忙しい時期は3月9月です。 - 住宅など不動産ローンを扱う個人渉外
条件交渉・不動産評価など契約までの時間が長いです。目標の締め月の2か月前の2月8月が忙しいです。 - 法人を担当する渉外マン
いわゆる『仕込み』を行う1~2月と7~8月が忙しいです。3月と9月には手続きを淡々とこなす、というスタイルが多いでしょう。
本部部署
本部の忙しい時期は、部署によって大きく異なります。
特に、特徴的な部署を中心に紹介します。
まとめ
銀行員の忙しい時期は、必ずしも3月9月ではありません。
支店に勤務している銀行員と本部部署に勤務する銀行員では、忙しい時期が違います。
さらには、支店に勤務する銀行員の中でも、担当業務によって忙しい時期が異なります。
銀行に用事がある場合には、銀行員の余裕がなくなる時期を避けて、訪問するのが良いでしょう!