銀行課題を本質的に捉えるなら書籍『金融マーケティング戦略』を読もう!

銀行員を極めたい

『銀行は斜陽産業』

そう言われて久しい昨今。
銀行に勤める皆さんは

このまま銀行に勤め続けても大丈夫だろうか…

といった気持ちを抱えながら、日々の業務に取り組んでいるのではないでしょうか?

  • 今後、銀行はどうやって生き残っていけばいいのか?

この問いのヒントを得るために、書籍『金融マーケティング戦略』を読むことをオススメします!

基本情報

  • 著者   :岸本 義之
  • 発行日  :2005年2月17日
  • 発行元  :ダイヤモンド社
  • 定価   :3,080円(税込)
  • 頁数   :230ページ
  • 本のサイズ:中型
          (15.5cm×21.5cm)

著者の紹介

岸本 義之 氏は、マッキンゼー&カンパニーやブーズ・アレン・ハミルトンにて20年以上も金融コンサルタントとして活動するかたわら、早稲田大学などで教鞭をとるなど金融業界で幅広く活躍されている人物です。

おやつイモ
おやつイモ

いわば、金融ビジネスのプロフェッショナルですね!

今回、紹介する『金融マーケティング戦略』のほか

  • 『銀行経営の理論と実務』
  • 『マネジメントの世紀』
  • 『顧客ロイヤルティの時代』(共著)

など金融マーケティングに関する様々な書籍を手掛けておられます。

概要(章立て)

本書『金融マーケティング戦略』は、以下の章立てで構成されています。

  • 第1章 金融サービス業の経営課題
  • 第2章 金融サービスのマーケティング
  • 第3章 リスク管理とマーケティング
  • 第4章 マーケティング戦略の実行

第1章で、戦後から高度経済成長・金融ビッグバンまでの「金融サービス業の歴史と経営課題」を振り返ります。

課題を整理したところで
第2章にて
「金融サービスのマーケティング」
第3章にて
「マーケティングを加速するためのリスク管理」について解説。

理論で留まることがないよう、最後の第4章で「マーケティング戦略を実践する方法論」について解説されています。

『金融マーケティング戦略』のオススメポイントとは?

企画部門が学ぶべき理論が満載

突然の異動で、営業や経営の企画部門に配属になった人は

いきなり企画しろ、と言われてもどうすればいいの?

自分が考えた施策が正しいか不安・・・

などの悩みを抱えますよね。

そんな方に、本書を強くオススメします。

企画や施策を考えるうえで、まず学ぶべきはマーケティング論。

本書『金融マーケティング戦略』では、このマーケティング論について約70ページにもわたり詳しく解説されています。

一般的なマーケティング関連書籍は、小売りなどモノのマーケティングを解説するものがほとんど。

一方、本書はサービスのマーケティングを解説する珍しい書です。

さらには、金融サービス特有の

  • 財としての特性:
    金融サービスは経験しないと価値判断できないこと(経験財)、価値を信用できないと初回購入されにくいこと(信用財)
  • 品質維持の難しさ:
    サービスの価値の源泉は「人」。人によってサービスレベルが異なり、質の均質化が困難

など細かく解説してくれる、他には類を見ない書籍です。

表面的でなく本質的な戦略論

この本では『そもそも銀行サービスの付加価値とは何か』について、信じられないくらい深堀って解説してくれます。

「信じられないくらい深掘る」のは、冒頭のまえがきに書かれている著者のスタンスを見れば一目瞭然です。

日本の金融について語られる機会は多いが、近年の論調は、問題点を指摘し「だからだめなんだ」という批判で終わってしまう傾向にある。

『金融マーケティング戦略』まえがき

そして、こう続きます。

本書では、日本の金融に関して、なぜだめになったのか」という問題点の根源を理解することからはじめることとした。

『金融マーケティング戦略』まえがき

さらに

問題点の根源があるならば、海外や他業態の事例を研究する以前のレベルとして、金融サービス業とは何か自由競争における差別化とは何かリスクという要素をどう定義するのかという議論からはじめる必要がある。

『金融マーケティング戦略』

私たちが認識している銀行課題に対して、本書『金融マーケティング戦略』は

  • 表面的な課題解決策(戦略)ではなく
  • 「銀行(金融)サービスとは何か」を定義したうえで
  • 薄皮をめくるかのように、課題の本質を明らかにし
  • 課題の本質部分に刺さる戦略を解説する

という極めてクリティカルシンキングな書籍なのです。

おやつイモ
おやつイモ

「本質の見抜き方・コンサル思考」を学べるという捉え方もできますね!

信用リスクの捉え方が秀逸!

銀行にとって信用リスク管理は、貸出金等の貸倒れによるロスをコントロールするための重要な仕事です。

したがって、銀行員である私たちの感覚からすると『信用リスク管理は、返済が難しそうな融資をストップするブレーキのような存在』と認識していますよね。

しかし、本書では、真逆の捉え方をしています。

信用リスク管理は、ブレーキではなく線路のようなもの。きちんと敷いた線路の上を走らせることで、マーケティングという名の列車のスピードを上げることができる』と解説されています。

非常に斬新な信用リスクの捉え方を詳しく理解するために、本書を熟読することをオススメします。

銀行・証券・保険の3大金融機能の解説

本書は、銀行だけでなく、証券会社と保険会社のマーケティング戦略についても解説されています。

おやつイモ
おやつイモ

書籍名が「金融マーケティング戦略」なので当然…

証券会社・保険会社の人が読んでも参考になる内容が多いですし、銀行員にとっても、ほかの金融の特性を知ることは大変勉強になるものです。

例えば「損害保険会社のチャネル」のページは、以下のような文章から始まります。

損害保険会社では専業代理店、自動車代理店、企業代理店など多数の携帯の代理店が以前から存在している。ここから他業界が学ぶ点は多い。

『金融マーケティング戦略』

これからも進むであろう、銀行の専門チャネル化やチャネル戦略を練るうえでのヒントを授けてくれます。

まとめ

まとめ

本書『金融マーケティング戦略』は

  • 長年、金融コンサルタントとして実務を、大学教授として理論を教えてきた岸本氏の書籍
  • 銀行の企画部門の人は必読の書籍
  • 銀行(金融)サービスの本質的価値を紐解いたうえで
  • 課題を解決するマーケティング戦略を紹介
  • 銀行・証券・保険の金融マーケティングを学べる稀有な書籍

です。

金融機関に勤めており、金融のあり方に課題を感じている人に強くオススメします!

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