銀行が発行するキャッシュカードには、実は様々な種類があります。
ざっと紹介すると、下図のようなラインナップになります。


意外と多いですよね!
この記事は、
- 初めて銀行で口座を作る人
- 何かよく分からないカードがお手元にある人
に向けて、キャッシュカードの種類を網羅的に紹介します。
是非ご覧ください!
銀行員オススメのカード

上の表をご覧頂くと、色々なカードがあることが分かります。
あなたにぴったりのカード。それは、ご自身が置かれた状況によって異なります。
それぞれの状況に応じたオススメのカードを紹介していきます!

まずはオススメのカード種類を紹介します。
カードそれぞれの特徴は記事後半で解説します!
学生の皆さん!初の銀行カード

バイトやお小遣い用の預金口座を開設する人。
たくさんのお金を貯めるわけではないので、ごく一般的な磁気ストライプのキャッシュカードを持ちましょう。
プラスアルファで言うなら、
- セキュリティが気になるならIC付キャッシュカード
- カードで買い物もしたいならデビットカード一体型キャッシュカード
なども選択するのもアリです。

新社会人!給与振込み口座のカード
就職後、給与振込用の新たな預金口座をつくる新社会人の皆さん。
社会人になり、一人暮らしも始めると光熱費・通信費など様々な引落しが発生します。
やはり磁気ストライプのキャッシュカードがオススメですが、急な出費に備えたい人はカードローン一体型キャッシュカードもアリです。

カードローンがイヤな人には、自動貸越サービスがオススメ。
詳しくは、下の記事をチェック!

カードの偽造・他人の使用・悪用が気になる人

迷わずIC付キャッシュカードまたは生体認証IC付キャッシュカードを選択しましょう。
ただし、手数料や利用できるATMの制限などのデメリットがあります。詳しくは記事後半の「カードごとの特徴・メリット・デメリット」をご覧ください。
カードの分類について

銀行で発行できるカードは、読み取り方法と機能の2つで分類されます。
それぞれ詳しく見てみましょう。
①読み取り方法
1つ目の分類は、ATM等のキャッシュカード読み取り方法。
読み取りは、以下の3パターン。
- 磁気ストライプ
- 磁気ストライプ&ICチップ
- 生体認証ICチップ
それぞれの特徴を簡単に説明します。
磁気ストライプ
下絵の赤い矢印の磁気ストライプのみのカードです。

この磁気ストライプが磁気不良になったら、ATM等で使えなくなります。

この磁気ストライプは、黒色以外にも銀色や金色、中にはカード全体と同系色のものもあります。


磁気ストライプ&ICチップ
次は、磁気ストライプにICチップ(赤い矢印)がついたカード。

ICチップ付カードのメリットは以下3点。
- 偽造されにくい点
- 複雑な暗号化によりセキュリティが高い点
- 磁気不良になってもICチップで取引できる点
ICチップは、金色の四角い部分です(下の画像)。

生体認証ICチップ
ICチップの進化版が、生体認証ICチップつきのカード。
このカードを銀行で作成するとき、あなたの指の静脈データを登録します。
そして、実際にATMでカードを使う際は、
- 生体認証ICチップつきのカードをATMに入れる
- 指をATMの静脈リーダーにかざす
- 以前とった静脈データと一致していることを確認
- お金をおろせる
といったかたちで、他人のカード悪用を完全防止します。

生きたあなたの指(生体)がないと取引ができない。極めてセキュリティが高いカードです。
②機能
銀行のカードは、1枚で複数の機能を持つものがあります。分類としては以下の2つ。
- 1つの機能しかないカード(シングル)
- 2つ以上の機能があるカード(マルチ)
マルチ機能のカードは下絵のように、磁気ストライプが2つあったりします。

カードの機能はたくさんあるので、次の章で詳しく確認しましょう。
カードごとの特徴とメリット・デメリット
それでは、銀行で作れるカードを一つひとつ紹介していきます。
まずは、機能が1つのシングルタイプを一気に紹介します!
【紹介①】機能が1つのカード
磁気ストライプ
- 銀行のカードと言えばコレ!預金口座をつくった際に作成するカード。預金から現金をおろしたり、逆に入金するときに使います。
- 1度作成すれば、定期的な再発行などはなく、使えなくなるまで利用できます。
- ATMでの読み取りが磁気ストライプだけなので、磁気不良になると使えなくなってしまいます。磁気不良にならないよう普段からしっかり管理してあげましょう。

磁気不良に影響されないのが、IC付キャッシュカード。
のちほど詳しく説明します!
- カードローン専用のカード。カードローンを使うときも、返済するときもローンカードを使います。
- ただし、普通預金に付属する貸越サービス『随時返済型カードローン』の場合は、ローンカードは発行されません。詳しくは下の記事をご覧ください。
- 銀行のサービスの一つに貸金庫があります。その名のとおり、銀行内に小さな金庫を設け、お客様に貸し出しします。
- この貸金庫がある部屋に入るために、貸金庫利用者に配られるのが貸金庫カード。
- 当然、このカードは貸金庫に入るときだけしか使いません。
磁気ストライプ&ICチップ
- 基本機能は、預金口座からの入金と出金。普通のキャッシュカードと同じです。
- 違うのは、ICチップあることにより、以下の機能が付属すること。
☑磁気不良でも使える
☑偽造されにくい
☑セキュリティが高い
☑磁気ストライプを修復する
☑振込み先を登録できる - ただし、数年おきに再発行しないといけないというデメリットがあります。銀行によっては、再発行手数料の支払いが必要になることがあるので注意が必要です。
- 銀行グループのカード会社で発行されるクレジットカードもあります。
- 機能面は、一般的なクレジットカードと同じ。
- IC付キャッシュカード同様に、数年ごとに再発行されます。
生体認証ICチップ
- 冒頭でも紹介したICチップ付キャッシュカードの強化版が、生体認証IC付キャッシュカード。あなたの指の静脈があって初めてATMで使える、セキュリティが高いカードです。
- デメリットは、静脈リーダーがついてるATMでしか取引できないこと。
- このカードはさほど流行っていないため、静脈リーダーつきATMもそんなに多くありません。その分、取引できる場所(ATM)が限定されるということになります。
【紹介②】機能が2つ以上のカード
続いて、2つ以上の機能があるカード。
これは、ローン+キャッシュカードとレジット+キャッシュカードの2つあります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
カードローン一体型キャッシュカード
カードローンとは、使い道は自由で、上限金額まで何度でも利用できるローンのこと。
カードローン一体型キャッシュカードとは、1枚のカードでローンの借入れも預金取引もできるカードです。
このカード。実は細かく言うと、さらに2つのタイプに分類されます。それが
- 1つの磁気ストライプで、預金・ローン両方の取引ができるタイプ
- ローン用、預金用でそれぞれ磁気ストライプがあるタイプ
です。
後者の2つ磁気ストライプがあるタイプは、間違った取引(預金からお金をおろそうとしてカードローン出金を使っていた)といった事案が多いため、現状では少なくなってきています。
CC一体型カード
CCとは、クレジットカード(Credit Card)とキャッシュカード(Cash Card)のこと。
この2つが合体したものがCC一体型カードです。
財布の中にカードがたくさん増えることがイヤな人にピッタリのカード。
機能としては
- 預金の入出金
- クレジットカードでの支払い
- iDなどがあれば、タッチ決済(非接触決済)
- キャッシング
など様々な機能があるのでオススメです。
ただし、一般的なクレジットカードと同じで、作成にあたっては審査が必要で、審査結果によっては作成できないこともあります。
また、5年ごとにカードの切り替えもアリ。IC付キャッシュカードでは発行手数料がかかりましたが、CC一体型カードでは手数料がかからない銀行がほとんどです。
デビットカード一体型キャッシュカード
デビットカードとは、
預金口座と紐付けられた決済用カード。金融機関が発行し、このカードで決済すると代金が即時に口座から引き落とされる。
Wikipedia「デビットカード」
デビットカードは、クレジットカードのようにカードでお買い物ができます。お支払いのタイミングはクレジットカードと違って即時です。

デビットカードで支払いを行ったその瞬間、預金口座から代金が引き落とされます。
預金残高の範囲でしか支払いができないので、クレジットカードのように使い過ぎの心配がなく、16歳以上であれば作成できる点がメリット。
このデビットカードとキャッシュカードが1つのカードになっているのが、デビットカード一体型キャッシュカードなのです。
まとめ

色々な機能をもつカードがあることをお分かりいただけたでしょうか。
「セキュリティがしっかりしたカードがいい!」という人には、IC付キャッシュカードが
「カード1枚で預金からの出金もお買い物の支払いも行いたい!」という人には、CC一体型カードやデビットカード一体型キャッシュカードがオススメです。
それぞれのニーズに合致したカードをお選びください!!